2017年6月26日月曜日

「ワノ国」






1903年、ライト兄弟が人類で初めての有人動力飛行に
成功してから113年。
この100年余りの間に、人類は空を飛び、宇宙へと到達した。

第二次世界大戦後、日本では農薬と“化学”調味料が広まり、ワノ国は飽食と万病を手に入れた。
(農薬と化学調味料が戦争兵器の応用であることは極めて容易に想像できる

1890年、東京・横浜での電話サービスが開始され、120年余りの間に、有線だった電話は無線になり、

インターネットと融合して、全ての機器へアクセスしうるデバイスへと進化した。

僕らが“当たり前”と委ねる“日常”はこの100年の間に造られたモノだ。
1度立ち止まって見渡すと、“進歩”と言われるモノの殆どが“進化”でないことに、気がつくだろうか。
己の心身に宿っていたはずの能力がナニモノかに取って代わられ、弱体化してゆく。
見えていたはずの光が見えなくなり、聞こえていたはずの声が聞こえなくなった。

仏壇の向こうにいる先祖の声を聞こうとしているだろうか
手を合わす事の意味を、合わせたその手と手で触れる触れられることの意味を考えた事があるだろうか。
呼びかけてくる子供たちの声を聞こうとしているだろうか
手を繋ぐ事の意味を、繋いだ手と手で触れる触れられることの意味を考えた事があるだろうか。

そもそも、こんな事を言うこと自体がもう既に理解すらされていないのだろうか。

子が産まれ、世代を経ていく毎に失われゆくモノがある。
子が産まれ、世代を経ていく毎に生まれてこないモノがある。

想念が奪われた。。






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