2012年6月11日月曜日

『安里槙 展 「after the rain」』


今日、僕の大学の先輩で、かつ部活の先輩でもある槙先輩の個展へと行ってきた。

場所や展示期間等の詳細は以下のDMを参照






僕は美術を学んだことがないので、素人的に彼の展覧会を見ての感想を書きたいと思う。


人は理屈のないところに心理のような確かさと感情という不確さに挟まれる。
それは、彼の言う科学や情報と感覚との対比に似ている。
さらに彼は徹底して自らの五感に絵筆を委ねている。
故に、輪郭は薄れ、消え、時には振動させたように何重にも揺れ、水彩画は淡い浮遊しているような絵が現れている。




(↓会場に置いてあった彼のポートフォリオ)
























上手く表現できないが、肌触りと音が聞こえてきそうな作品が多かったような気がした。


この個展のタイトルが「after the rain」なだけに、会場にあった作品のほとんどが水たまりに反射した現象が描かれたような、水たまり越しに絵を眺めているような、そんな印象を受けた。



人の70%は水でできている。音も光も振動も僕らの身体の中にある水を伝って心に届く。

もしかすると、僕が作品を水たまり越しに眺めているように感じていたのは、安里槙という水を通して彼の感じてきた世界の現象を眺めていたのだろう。


僕の学んでいる「建築」という分野も「美術」に似ている。同じではないが、似ている。
彼の個展を通して、僕自身、様々なエネルギーを貰うと同時に、少しばかり嫉妬さえした。

それは、彼の作品があまりにイイと感じてしまったからだと思う。


今月の13日までです。
まだの方は是非行くことを僕はお勧めしたい。


今日、沖縄は雨音が数多の音をかき消すほどの大雨だった。
そんな中、もしかしたら、彼の中にまた一つの作品が生まれはじめているのかもしれない。


雨上がりの沖縄。日が変わりそうな時間帯。
大学構内の工学部別館の二階の隅で僕は今日の「雨上がり」に思いを馳せる。。